展示室

企画展

企画展 期間 :平成27年4月25日(土)~6月30日(火) 前期:4/25~5/26,後期:5/28~6/30

日本画開拓の時代-明治を生きた 京の画家- 【後期展示】

開催概要

会期 平成27年4月25日(土)~6月30日(火)
   前期:4月25日(土)~5月26日(火)
   後期:5月28日(木)~6月30日(火)
休館日 毎週水曜日(祝日の場合は翌平日)・12月28日~1月4日
会場 第1会場:1階 第1展示室 ※常設展示室レイアウトを一部変更しております
第2会場:1階 第2展示室
第3会場:3階 第3展示室
開館時間 午前9時~午後5時(入館は閉館時間の30分前まで)
入場料 大人200円 小・中・高生100円
  (20人以上の団体は,大人160円 小・中・高生80円)
  ※上記の入館料で常設展示と企画展示をご覧いただけます。
★★市内の小・中学生は土・日曜日入館無料★★

★★その他の各種割引はこちら★★


――京都が目指した絵画の新機軸――
 本展で紹介するのは,これまであまり注目されてこなかった,明治時代の日本画家たちの作品です。
 明治時代は京都の画家たちにとって激動の時代でした。
 急速な文明開化は,絵画制作を取り巻く価値観を大きく変えました。国際的な博覧会の開催により世界の美術が紹介され,学校教育制度の確立によって絵の描き方を学校で教えるようになり,新聞や雑誌などのメディアが台頭すると,挿絵は情報伝達の有力な手段として用いられました。このように江戸時代までの絵画の在り方を一変させるような状況になり,画家たちはどう社会と関係していくのかが問われる時代になったのです。
 西洋文化の輸入などに大きな衝撃を受けた若手の画家たちの間では,それまでの書画を見直し,新時代に適応する日本画を生み出す必要が叫ばれました。その中で,京都に登場した新世代が,幸野楳嶺や久保田米僊といった画家たちでした。
 彼らは団結し,「新しい日本画」の創造を目指しました。むやみに古人を崇拝することをやめ,それぞれの流派が閉鎖的に活動するのでなく交流し,切磋琢磨しながら「換骨脱胎」して先達に恥じない「新機軸」を打ち出すことを志として掲げたのです。
 この展覧会では,明治時代の京都で活躍した画家たちに焦点を当て,近代日本画の出発点ともいえる作品を展示します。約150年前の京都の町に生き,日本画開拓の夢を追った画家たちの挑戦をぜひご覧ください。

幸野楳嶺《女官図》明治期
京都府立総合資料館蔵(京都文化博物館管理)【後期展示】
 明治の京都画壇をリードした幸野楳嶺は,竹内栖鳳を育て上げた画家としても有名です。また,全国初の画学校である京都府画学校や,小学校を京都に建てることに尽力した人物でもあります。

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展示作品例

前期(4/25~5/26)・後期(5/28~6/30)に分けて約50点を出品。
うち約半数が初公開・初出品となります。

久保田米僊《因掲陀尊者図》
明治30年



久保田米僊《漢江渡頭春光・青石関門秋色》明治28年
【後期展示】

 錦小路の料理屋に生まれた久保田米僊は,のちにパリ万博で金賞を受賞するなど京都から世界に羽ばたいた画家です。


巨勢小石《印度寺院図》明治期


望月玉泉筆《池畔驟雨図》明治21~24年
 長岡天満宮蔵

 巨勢小石は,京都府画学校の設立を建議した画家のひとりです。明治になって目にした西洋画に衝撃を受け,西洋の陰影法や遠近法を取り入れた新たな日本画を作ることを目指しました。印度の寺院を描いたこの作品では,西洋技法を意識した立体的な表現が用いられています。
 望月玉泉も幸野楳嶺,久保田米僊らとともに画学校を京都に建てることに尽力し,京都盲唖院(のちの府立盲学校・聾学校)において絵画を教えるなど教育者としても活躍しました。


「久保田米僊が雑誌挿絵のために描いた明治時代の街の景観」

 明治時代になると,日本画が新聞や雑誌などのジャーナリズムと大きく結びつくようになりました。本図は雑誌挿絵として,海外に向けて日本の活気を伝えるために描かれたものと考えられます。


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広報物ダウンロード

リンクを右クリックして『対象をファイルに保存』を選択し,ダウンロードしてご覧ください。
前期展示(4月25日~5月26日)

チラシ表面(PDF:4.06mb)

チラシ裏面(PDF:3.37mb)

B3ポスター(PDF:3.88mb)

後期展示(5月28日~6月30日)

チラシ表面(PDF:3.79mb)

チラシ裏面(PDF:2.78mb)
後期展示では作品の約半数(17点)を入れ替えて展示します。
ぜひ後期もご覧ください。

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パンフレット販売

出品作品から,41点をフルカラーで掲載しました。多彩な作品をお手元でお楽しみください。
販売開始 平成27年4月25日(土)~
定価 100円
仕様 本体:A4版カラー 12ページ
  別冊(解説編)付
発行:京都市学校歴史博物館
執筆・編集:森光彦(京都市学校歴史博物館学芸員)

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館内の様子


第1会場(1階 第1展示室)
小学校創設にも関わった画家,森寛斎の龍虎図や今尾景年・鈴木松年合作の屏風などが並びます。
※常設展示室レイアウトを一部変更しています。

第3会場(3階 第3展示室)
  森寛斎の大画面屏風や巨勢小石の西洋技法
  を取り入れた絵画などが並びます。

第2会場(1階 第2展示室)
メイン会場です。京都に全国初の画学校を設立するために尽力した画家,幸野楳嶺や久保田米僊,
望月玉泉,巨勢小石らの作品を一堂に展示しています。近代化する京都のエネルギーを感じる
作品群です。

ステップ展示(階段等)
明治期の京都の名所図などの複製を参考展示します。本展の出品作家も描いています。

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関連講演会 (申込方法はこちら)

関連講演会1「京都の明治美術再考」
  明治時代,日本画には大きな変革の時がおとずれました。西洋画の輸入によって,日本画の描く対象や技法に多様性が生まれ,日本画の独自性の見直しが叫ばれていたのです。そうした風潮にいち早く反応し,新たな日本画の可能性を追求したのは京都でした。本講演のテーマは明治期京都画壇。京都ならではの革新的な絵画表現,それらを成し遂げた画家たちをご紹介します。
日 時

平成27年5月24日(日)

午後2時~3時30分(受付は午後1時30分から)

講師

原田 平作 (美術史家・大阪大学名誉教授)


関連講演会2 京都の画家を語る「よくわかる幸野楳嶺入門」
  新町四条に生まれ,明治期の京都画壇をリードした幸野楳嶺。竹内栖鳳を育て上げた人物としても有名です。この講演では近代京都画壇の礎となった画家楳嶺にスポットを当て,深く掘り下げます。堅実に江戸時代の四条派を学び,明治の激動期を生きる中で独自の絵画を追い求め,晩年には多くの弟子たちに画の精神を伝えていった,その人生を振り返り,楳嶺が残した傑作を紹介しながら語ります。
日 時

平成27年6月7日(日)

午後2時~3時30分(受付は午後1時30分から)

講師

植田 彩芳子 (京都文化博物館 学芸員)


関連講演会3 京都の画家を語る「明治人・久保田米僊の生き方」
  久保田米僊という人をご存じでしょうか。錦小路の小料理屋に生まれた米僊は,開化期の自由の風を感じて育ち,抜群の絵の才能で画家として身を立て,パリ万博で金賞を獲るなど,京都から世界に羽ばたいた日本人です。新時代の日本画を開拓するため仲間たちと奔走した青春時代から従軍画家にもなった晩年まで,京都を代表する明治人・久保田米僊の人生を語ります。
日 時

平成27年6月14日(日)

午後2時~3時30分(受付は午後1時30分から)

講師

森 光彦 (京都市学校歴史博物館 学芸員)


★★関連講演会 申込方法★★
定 員 60名
費 用 聴講無料(当日観覧券200円が必要,各種割引が適用できます)
場 所 学校歴史博物館
申 込

申込期間:
     講演1 平成27年4月2日(木)~5月23日(土)
     講演2 平成27年4月2日(木)~6月6日(土)
     講演3 平成27年4月2日(木)~6月13日(土)
先着順,定員に達ししだい受付終了します

以下により学校歴史博物館へお申込みください

●TEL:075-344-1305(午前9時~午後5時まで。水曜休館)

●FAX:075-344-1327

●はがき:〒600-8044京都市下京区御幸町通仏光寺下る橘町437

       京都市学校歴史博物館 宛

●電子メール:rekihaku-jigyou@edu.city.kyoto.jp


※イベント名,代表者氏名,連絡先電話番号,参加人数(申込方法に合わせて住所・FAX番号・メールアドレス)を明記して下さい

※おかけ間違いのないようご注意ください

※はがき,FAX,Eメールへの受信確認の返信は行っておりませんのでご了承ください。

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