小学日本画初歩
明治26(1893)年 森川曽文 福井源次郎 元京都市立小学校蔵

 京都市美術学校教師の原画による文部省検定済教科書。8巻16冊あり,京都で発行された教科書のなかで最も多く使用された。1枚ずつの手本からなり,二つ折りの帙(ちつ)に各々十数枚の手本紙が挟み込まれ,この帙を折り返すと手本台として使える仕組みとなっている。翌年に出版された教師用書を見ると,毛筆による運筆と筆勢の指導に力が注がれていたことが分かる。

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